戦略とは、答えを出すこと
戦略が100個あると答えが出ないのは、尺度としての戦略のその100個に合致する答えが無いからである。組織が大きくなってルールや内部統制やレポーティングや人間模様などの都合が(たとえ虚像であっても)出てくると、すべての尺度や条件や規制に対して望ましい答えを極めて出しづらくなる。
だからこそ、答えを出せる程度に戦略は数を絞る必要がある。ルールや人間模様なども足かせにならないように耐えうるシステムデザインをする必要がある。
また、戦略が1つも無いとは、答えを出すための尺度がないということである。すなわち、答えを出したとしてもそれは問のデザインもスタンスもポリシーも組み込まれてないものになる。それを答えと呼べるだろうか。
だから、ルールや規制などが全く無い、1つも無いというのは、存在目的も無いのと同義となる。存在目的の観点でも、存在目的への具体的な行動/アプローチの観点でも、ルールや規制が1つも無いのは、目的を放棄することと同義である。
抽象度を1つ上げると、企業は、何よりもまず、第1次に、コミュニケーション戦略を立てなければいけない。
「コミュニケーション」とは、結果を出すことである。
コミュニケーションという、最終的な結果を出すため行動の前提が無い状態では、その他のすべての戦略は無意味となり、また戦略群を構築できない。
結果とは、アウトプットを受けての、インカムとアウトカムの総称である。
答えとは、アウトプットするものを決めることである。すなわち、インプットをアウトプットに転換・処理・昇華・消化していくための尺度が戦略であり、戦略に則って出すものが答えである。
コミュニケーション戦略という結果を出すための前提を作り、それに則ったかたちでその他の戦略群を答えを出すための尺度として作り、その戦略群に則って行動をするのが正しい順番である。